昔の国産エレキギターが高騰?
- 2022/08/24
- 楽器のお話
つい先日、ネットのニュースで「昔の国産エレキギター高騰…」云々の記事を目にしましたので、我なりに思うところを書きたいと思います。
どうやら海外の方々が昔の国産ギターに注目し始めて価格が高騰しているのだそうです。IBANEZマニアのポールギルバートみたいな人たちがたくさんいらっしゃるって事ですかネ?
昭和時代のギターカタログには国内外のプロミュージシャンがワンサカ載っていて、また種類も豊富でとても華やかな時代だったなぁと思います。昔の国産ギターが値落ちしにくかったり値上がったりするのは、あの時代にしかなかったモデルが結構ありますので懐かしさからそういう古いギターを手に入れたいと思う人が少なくないという事なのかなと思います。もうオークションなんかで気になってる古いモデルの値段みたらこりゃ当分買えんワ…と絶望的になる事よくあります。
昔の国産ギターは「価格の割に品質が良い」とよく言われますが、確かに上級モデルでもないのにストラトのローズ指板がラウンド張りされてたり、SGやレスポールのコピーモデルがエッジカバードバインディング加工されていたり、ラッカー塗装仕様であったり、ハイエンドクラスの鳴りをする物もありますが、ボディ材の強度が弱かったり塗装がゴツかったりして鳴り自体はそれほどでも…みたいな価格相応の物もあるので一概には「価格の割に品質が良い」とは言えないですネ。
古い楽器ともなるとあれやこれやと経年変化してるもので木材の変形や塗装の劣化以外に各パーツサビや劣化といった問題があります。国産ギターはギブソン、フェンダーのようにオリジナルパーツが珍重されるわけでもないので劣化したパーツはどんどん交換、アップデートして使える状態に調整してあげた方が良いと思います。スタジオ等へ持ち出して使えるようにしようと改造、調整すると多少高くつく事もあるかもしれませんが、購入価格以外にそれなりの改修費用かける覚悟あるならば買って損はないかなと思います。それで自分好みのギターに変わるかどうかは博打みたいなものですけど。
ま、古い国産ギターを1本でも手に入れてみれば国産ギターに関する蘊蓄や品質等、視野は広がりますので、たまには自分の身の丈にあった国産ギターを探してみてはいかがでしょうか?アッと驚く掘り出し物に出会えるかもしれませんヨ!