鍵盤楽器修理記事一覧
2009年製!YAMAHA 中古エレクトーンELS-01U商品化!
最近、2009年製のエレクトーン、ヤマハステージアTYPE U(ELS-01U)が入ってきました。
これも例に漏れず商品化の際は鍵盤下のパーツは交換してあります。
ただ、ELS-01シリーズは2010年6月製造以前の個体の場合、冬の寒さ(気温0度以下)にさらされると、電源入れた際に「サーッ」というノイズが発生する事多いので、それの対策をする一手間が加わります。ちょっと前まで1部の基板交換で済みましたが、現在はその基板が供給終了となってしまった為、小さいコンデンサーをハンダ使って低温対策済みの物と交換する事になります。ちなみに、2016年9月までは無償修理が可能な案件でした。
まず、上部鍵盤ユニットとスピーカーユニットの間に入ってるデジタルメインボードを外します。
↓蓋開けると中身はこんな感じ。
↓赤丸で囲った基板を取り外します。
↓赤丸で囲ったコンデンサーがノイズ発生の元凶なのでこいつを交換するのです。が、両面基板のハンダ付け外しはなかなか慣れないもんです(´;ω;`)
下の画像がコンデンサー交換後の基板です。これをまたボード本体(デジタルメインボード)に戻して作業は完了となります。
ELS-01タイプUシリーズでこのノイズ対策がメーカーで行われたのは2010年7月生産途中との事ですので、それ以前のタイプUシリーズとスマートメディアがある古いタイプを入手する場合は、きちんとその辺が対策済みかどうか確認いただく事をオススメします。
これでメンテンナンスは一通り終わりましたのであとは値付けを待つのみです。
ご興味ある方はご検討の上お問い合わせください。あらかじめお代をいただければグレードアップ、またバイタライズしてお渡しも可能です。
YAMAHAサイレントピアノ、YU50SBの修理依頼!
先日、YAMAHAサイレントピアノYU50SBで、「消音で電子音に切り替え、弾くと音割れが発生する」という症状内容の連絡をいただき、お客様宅へお伺いしました。
このピアノの下前板を外すと右側に音源の入ったメインの基板が設置されてます。
この基板からヘッドフォン端子側の基板へと音信号が流れる訳ですが、専用機器で確認するとこのメインの基板の出力部分で既に音割れてましたので、このメイン基板の交換となります。
が、赤丸で囲んだこの基板は交換ではなくメーカーの預かり修理となるので、いったんここだけ外してメーカーへ持っていくか送付する形となります。
こういう場合は当然お客様にもしばらくお待ちいただくしかなく、修理する側の我々もまだかなぁ~とヤキモキする毎日を過ごす羽目になります。
今回はとりあえず修理可能な事案ですが、一般的にサイレントピアノや自動演奏ピアノは製造から10年超えてくると、電子ピアノと同様にちらほらメーカーでパーツ供給が終了して、不具合箇所によっては修理が不可能になる事もあります。
そうなると生ピアノとして使うしかなくなるかもしれないという事をあらかじめ認識しておいていただければと思います。
え!?・・・新品なのに・・・。
本日、納品されたばかりのヤマハエレクトーンELS-02Cの初期不良の症状を確認しに行ってきました。
不具合内容はRYTHM(リズムボタン)1か所を押すと黒いフレームごと全体的に沈みこんでしまうというものでした。
早速、パネル開けてさらに該当箇所の基板を外してみたところ、スイッチのフレームが本来ならば赤丸で囲んだ6カ所ネジ止めされていなけりゃならないところが全くされてませんでした。このせいでボタン押すとスイッチのフレームごと沈みこんでたんですネー。
ちなみにコレは今年4月製造分なのですが、まさかこんな珍事に出くわすとは思いませんでしたネ…かなりレアなケースかと思いますが。
自転車お借りして汗ダラダラになりつつホームセンターに急遽走りましたが、やはりというべきか合うネジ見つからずでしたので、ネジ6本メーカーより取り寄せてまた後日訪問することになりまーす(-_-;)
初物!YAMAHA電子ピアノNP32B修理!
最近、YAMAHAの76鍵ソフトタッチタイプの電子ピアノ、NP32(ピアジェーロ)の預かり修理しました。
症状は「高音でならない箇所がある」「鍵盤のあちらこちらで強打音発生」という内容です。
この場合はどの電子ピアノでもそうですが真ん中より右半分の鍵盤下の基板と全鍵盤の接点ゴムを交換しないといけません。
鍵盤外した姿が上記画像です。
ピアジェーロシリーズの鍵盤タッチは基本的にシンセのような軽いタッチですが、鍵盤下のゴムは低音側が青色、真ん中あたりが灰色、高音側が茶色に色分けされていて、このゴムで微妙にタッチの重さを変えていたりするんですネ。が、僕にはイマイチ違いがわかりません(T_T)
速攻パーツ交換終えて楽勝ムードでいざテストしてみたら「やけに鍵盤がカラカラ鳴るうえに、はじいてみるとボヨヨーンとなる」という事態にしばし悩む羽目に。
鍵盤下の部分と基板の間にあるべきクッション(ストッパーフェルト)が無いからこーなったという結論に至るまでそこそこ時間かかりました…あぁ恥ずかし~(-_-;)
この機種の鍵盤下の基板交換の際には別途ストッパーフェルトを基板裏に貼り直す必要があるんですよネ…良い勉強になりました。
ま、何はともあれ無事修理完了しましたが、初物にあたると思いがけない壁にぶち当たるもんですネ。
なぬ!現行型電子ピアノの鍵盤でカタカタ音?
先日、親会社の店頭展示品のCLP-775の鍵盤で異音がするようになったとの連絡があり、すっ飛んで行きました。
まぁ現行機種なのパーツ交換は無いだろうと思って鍵盤ユニットの各ネジのゆるみだけ確認してハイサヨナラ出来ると予想してたのですが、それだけでは解消しきれず、2度の訪問となりました。
内部のネジ締めなおしてもまだオカシイと指摘のあった真ん中らへんの黒鍵数ヵ所は、とりあえず上記画像のように鍵盤ユニット外して個別に鍵盤&ヒンジ部分交換にて対処しました。
上記画像で赤線で囲った低音側の一角にもカタカタいう異音が発生してたのですがここは鍵盤押さえ板(上記画像の黄色矢印部分)に体重かけてやると異音が収まったのでその板の共鳴が原因だなぁと判明しました。
で、鍵盤押さえ板のネジを増し締めしても共鳴するので新しい鍵盤押さえ板に交換した次第です。その後は無事異音が収まり、古い方の鍵盤押さえ板見ると若干反りが見受けられましたので板の変形が根本的原因かもと推測してます。
ちなみにその鍵盤押さえ板というのがコイツ↓です。
メーカーの技術専門サイト見てみると鍵盤押さえ板あたりが原因で異音鳴る事例チラホラ見受けられますネ。
修理が無事終わって帰社途中、駅で電車待ちながらのリポビタンDが美味かったことは言うまでもありません( ー`дー´)キリッ